飲食店でのゴキブリ駆除対策

飲食店でのゴキブリ駆除対策

あなたのお店はゴキブリで困っていませんか? お店にゴキブリがいるだけでお客さまは不快に思い、もう二度とあなたのお店にはこないかもしれません。
それだけでは無く、不衛生で保健所の立ち入りを受けることになるかもしれません!
そこであなたはゴキブリ駆除をするために薬局で殺虫剤を買ってきます。
しかし...うまくいきません。

害虫駆除業者(PCO)に依頼してゴキブリ駆除をしてもらいます。
さすがにゴキブリがほとんどいなくなった、スゴイ!?

でもどうやって駆除しているのだろう?自分ではできないものだろうか?
ゴキブリ駆除とは殺虫剤だけで駆除するのではなく、あなたのお店を総合的に衛生管理していくことです。
なんだか難しいように思いますが、お店のオーナーであるあなたのやる気次第でゴキブリを減らすことは可能なのです。

ゴキブリ駆除を始める前にまず「掃除!」
あなたのお店は汚れていませんか?厨房はきれいですか?
お店が汚い環境はゴキブリに巣を作って下さいと言っているようなものです。 厨房機器の間に落ちているゴミ、残飯が詰まった排水溝、洗い物を残したままの洗い場、油ぎった床面や壁面...このようなことはありませんか?
これらを改善することでゴキブリは住処や餌を無くし、かなりの数を減らすことになります。
ゴキブリの種類は何でしょうか?
主に飲食店で出没するのが小さくて茶色いゴキブリは「チャバネゴキブリ」です。
他にも、黒くて大きい「クロゴキブリ」や「ヤマトゴキブリ」、「ワモンゴキブリ」などがいますが、種類によって出没する場所や食べるものも異なりますので、駆除方法も変わってきます。

ここではチャバネゴキブリの駆除方法を説明します。

駆除の最初はモニタリング(調査)から

あなたのお店ではいったいどこからゴキブリがでてくるのでしょう?
ゴキブリが住処としている所や主に出没する場所がわからないと、的確に駆除することができないばかりか、余計な殺虫剤を使うことになり、不経済で環境汚染を引き起こすことになります。

モニタリング(調査)」は、少ない殺虫剤で的確にゴキブリを駆除することを目的とします。
殺虫剤を使用する前に、お店でゴキブリをよく見かける場所 (冷蔵庫、製氷機、コンロ、フライヤー、カウンターなど) に「ゴキブリトラップ(ゴキブリホイホイのようなもの)」を数ヶ所設置し、設置した日から約1週間後にゴキブリを捕獲した数を確認します。
場合によっては、ゴキブリをよく見かける場所の隙間に「調査用エアゾール」を噴きこんでみて、ゴキブリがでてくるかどうかを確認してみましょう。

これでおおよそゴキブリの住処を確認することが出来ます。
ゴキブリが数多く確認できた場所を中心に殺虫剤を施工し、約1ヶ月後に再度モニタリングをします。
ゴキブリの数が減っていなければ繰り返し殺虫剤を施工することになります。

モニタリング(調査)用資材/殺虫剤

ゴキブリの数が多ければ まず空間噴霧と残留噴霧

ゴキブリが数が非常に多い場合は残留噴霧と空間噴霧をし、おおかたの数を減らすことが大事です。
少残留噴霧をする場合、「残効性のある液体殺虫剤」を「ハンドスプレヤー」でゴキブリの多く確認できた場所や隙間に塗布噴霧します。
少空間噴霧をする場合、噴霧器「ミスト/ULV機」で水性タイプの液剤「水性乳剤」を霧状に噴霧します。
空間噴霧をすることにより殺虫剤が隅々にまで行き渡り、死にきれなく出てきたゴキブリは残留噴霧した場所に触れて駆除することができます。

このような大掛かりなことができなくても、残留噴霧として「残効性のあるエアゾール」で塗布噴霧することもできます。 その後、空間噴霧器のかわりに「ジェットエアゾール」で代用することも可能です。
(注意:殺虫剤が食器などに付着した場合は必ず洗って下さい)

残留噴霧や空間噴霧(くん煙剤やエアゾールも含む)で使用する殺虫剤は「少ピレスロイド系」のものが多く、魚介類や甲殻類(カニやエビなど)には非常に毒性が強いため、少生け簀や水槽の付近では使用しないで下さい。 また生け簀や水槽に使われるブロア(酸素供給装置)が殺虫剤を吸い込まないように注意して下さい。

残留用殺虫剤/器具

空間噴霧用殺虫剤/器具

ジェル型ベイト剤でゴキブリ駆除管理

空間噴霧と残留噴霧処理が終わりましたら、しばらく (1週間程度) 経った後、再々度モニタリングを行います。
モニタリングで出た結果、まだゴキブリが出ている場所へ「ベイト剤」の施工を行います。
手の届かない隙間の奥へジェル型ベイト剤を施工する場合は、物差し状の長い物にベイト剤を塗布し隙間へ入れて下さい。後で回収しやすいように紐をつけておくと便利です。
ジェル型ベイト剤は忌避性が無く、遅効性であるため直ぐに結果は出ませんが、1週間程度までには効果が出てきます。
これを定期的に(1ヵ月毎から3ヵ月毎)に行うことでゴキブリの数を減らしていくことができるでしょう。

古くなって堅くなってしまったベイト剤は必ず取り除いて下さい。
食べ飽き (同じジェル型ベイト剤をずっと続けると食べなくなります) が起きる原因となります。
食べ飽きが起きてしまった場合はベイト剤の種類を変えるか、残留噴霧に切り替えて下さい。

ステーション型ベイト剤

ジェル型ベイト剤

ゴキブリが出なくなったら?

あなたのお店からゴキブリが全くいなくなっても、モニタリング(調査)は定期的に行って下さい。
モニタリングを行うことでお店の衛生管理状態がわかります。

あなたのお店からゴキブリはいなくなったように見えても、いつ出没するかわかりません。
仕入れの食材に着いてきます。
出入の人に着いてきます。

定期的なモニタリングと駆除施工は必要ですよ!